日本法人がタイ法人の株主になったり、タイの国営企業や大企業と法人契約を結んだりする際に、日本法人の登記簿を提出する必要が発生する場合があります。
日本の法人登記簿は日本語で記載されていますので、当然そのままでは受け取ってくれません。

日本の法人登記簿をタイの相手先に受け取ってもらうためには、幾つかのステップを踏まなければなりませんので、今回はそれを見て行きましょう。
尚、下記は相手先が相当厳しい場合のフルステップです。
実務上は、まず相手先にどこまで必要なのかを確認して、必要なステップを踏んでください。

STEP 1
法務局(出張所)にて最新の履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書を入手します。
ステープラーで留められている場合は、外さないようにしてください。
もし外してしまうと、以降の認証が受けられなくなる場合があります。

STEP 2
履歴事項全部証明書または現在事項全部証明書を英訳します。
英訳は誰が行なっても良いですが、相手先にとって一番重要な内容になりますので、翻訳の専門家に委託することをお勧めします。

STEP 3
翻訳証明宣言書を英文で作成します。
翻訳が真正であることを宣言するものですので、法人の代表者名で行うのが望ましいですが、代理人でも可能です。

STEP 4
法務局長から法務局登記官印証明を受けます。
登記官印証明とは、登記簿の登記官印に対して、登記官の所属する(地方)法務局長が証明を付与するものです。 

STEP 5
外務省領事局で法務局長印証明を受けます。
外務省における証明とは日本の公文書に押印された公印の確認を外務省が証明するものです。
受領は申請の翌開館日です。無料。

STEP 6
最寄りの公証役場にて、上記文書への公証人面前での署名押印を認証してもらいます。
東京都と神奈川県の公証役場では、ワンストップサービスとして、この認証印に対しても法務局登記官印証明と外務省証明を受けることができます。11,500円。

STEP 7
すべての書類を1部コピーします。
面倒ですが、ステープラーを外さないでコピーしてください。 

STEP 8
在京タイ大使館にて原本とコピーを提出し認証を申請します。
受領は申請の翌開館日で、申請・受領とも午前中のみです。2,000円。

以上で、タイに提出可能な法人登記簿が完成です。

このコーナーでは、タイでの経営実務に影響する最新情報を簡易的に提供しています。
法令の適用条件は各企業を取り巻く様々な環境によって異なる場合があり、また法律の改正や新しい勅令・省令・告示等が予定されている場合もありますので、自社への影響や対応は必ず弁護士・公認会計士等の専門家とご検討ください。
専門家に心当たりがない場合はご紹介いたします。お気軽に弊社までご相談ください。